定年を迎えた方のシニア起業

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シニア起業

定年後のセカンドライフ

定年世代の挑戦
-シニア起業のススメ-

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- 2015.05.31 -

会社在職中に考えておくこと

定年後のセカンドライフとして、シニア起業が注目されています。
定年起業といっても、退職したら、即商売が出来るわけではありません。
まず、考えておくことは、サラリーマン思考を排除することです。
「会社の名刺・肩書きが無くとも、仕事を受注できるか」
その観点で、起業計画をします。

起業にあたり、業種を選定する

シニア起業の場合、何かと「在職中の強みを活かす」ことが強調されます。
長年培ってきたノウハウを活かすことは、確かに重要です。

しかし、「売れなければ」意味はありません。
そこで、商品ありきではなく、市場ありきの思考に切り替えます。

市場調査のためには、以下の手段が考えられます。

  • ・現職の、同業他社との交流
  • ・会社内の、他部署との交流
  • ・異業種交流会への参加
  • ・地域コミュニティへの顔出し

情報交換の中で、顧客のニーズを発掘します。
その中から、自己のノウハウを活かせそうな分野を抽出します。
そこが、自己の有力起業ドメイン候補となるでしょう。
色んな人の意見を聞くことも大切です。

個人事業と法人設立

起業にあたって、組織形態を決める必要があります。
各種法規制等もありますが、まずは、個人事業形態をお勧めします。
スモールビジネスの場合、主な検討項目は以下の通りです。

内容 個人 法人
節税
登記費用 -
運営コスト
信用力

定年起業を考えた場合、まず優先されるのは、小リスクであること、です。
法人化は、規模が拡大してからで遅くありません。
また、起業初期で事業ドメインが不安定の場合、業種変更の可能性もあります。

まずは、個人事業でスタートし、様子を見るのが懸命でしょう。

NPO法人の可能性

近年注目を集めているのが、NPO法人制度です。

当該法人は非営利性が特徴ですが、決してボランティアという意味ではありません。
然るべき対価(報酬)も、受けることができます。

また、NPO法人は、その性質上、福祉分野での活動も多いことが特徴です。
地域コミュニティに参加している場合、高齢者の方のニーズ収集も容易です。
また、ご自身もご高齢であるため、消費者心理も理解しやすいといえます。

NPO法人での活動は、行政との連携も期待され、コミュニティビジネスにも適しています。

選択業種によっては、株式会社よりNPO法人の方が適している場合があります。
なお、NPO法人と株式会社との設立時比較は以下の通りです。

内容 NPO法人 株式会社
公益性
登記完了までに
要する時間
×
均等割減免 ×
銀行融資
設立手続 認証制 商業・法人登記
最低人員 10名 1名
主活動 制限あり 営利事業
最低出資 0円 1円

社内・社外の便利屋を買って出る

便利屋という言葉を聞いて、あまり良いイメージは無いかもしれません。
ですが、この仕事は、様々な情報を得れる機会のポジションです。
シニア起業を考えた場合、例え、社内行事であっても、進んで買って出ると良いかもしれません。

情報が集まることで、さらに人・情報が集まり、起業準備に役立つといえます。
年齢・役職的に抵抗があるかもしれませんが、チャレンジしましょう!

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